リノベーション事例

2019.08.23

街に現わる新たなコンテンツ。ビルを使った特区民泊。

  • 関西
  • 水まわり
  • 居室・その他
  • 屋外

株式会社アートアンドクラフト

かつては近鉄電車の終点で、ターミナルとしての機能を果たしてきた大阪上本町駅。キタ(梅田)やミナミ(難波)の商業圏が巨大になるにつれ往時に比べるとその存在感は薄れつつあります。とはいえ太古の昔から大阪の中心に位置し長い歴史を持つこの街は、急激な発達はせずともじっくり、確実に、人もカルチャーも集まっていて住む町としては長い間人気のエリア。この建物は、そんな街の一角にあるテナントビル。長期間空室状態が続いていた事務所フロアを面白く使えないかと思案していたオーナー。そんな中、元々この街が持っていた交通ハブ機能を生かし、近年のインバウンド需要の高まりに乗って人を呼び込もう!という目的で始まったプロジェクトです。

4年前、自社ビルであった本館を複合施設としてリノベーションしたビルオーナー。自社で運営を始められたカフェやギャラリー、日替わりで料理やヨガなど様々な講師が教えるサロンも大盛況です。本館のリノベーションの際から“街に開かれた場所をつくる”ということを大切にしていたオーナーは地域のコミュニティから、折角なら海外の人達とも繋がろうと考え、新たなコンテンツとして宿泊業にチャレンジすることに。まだ全国的には珍しい「特区民泊」として使用するため、7階建てのオフィスビルのうち2区画を4室の長屋へコンバージョンしました。特区民泊として運用できる建物は居宅・長屋・共同住宅のいずれかですが、長屋にすることで既存テナントとの動線の分離も可能となりました。外から各室へ直接アクセスできるよう外壁の一部を解体し開口を設け、外部階段を新たに設置。法規的にも外観的にもビルに「長屋」を挿入した形としました。室内にはキッチン、トイレ、浴室を新たに設え、将来的に賃貸住宅として運用することも可能。一棟丸々宿泊施設として改修するのではなく余剰床を上手く活用しながら、投資的にもリスクが少ない形で実現できました。
本業は継続されつつ、宿運営にも積極的に取り組まれる予定。チェックインは徒歩数分の本館カフェにて自社スタッフで行います。ゲストが宿に泊まるだけでなく街を歩くきっかけになり、益々このエリアの価値が上がる予感がします。

費用 5800万円(税込) 物件種別 その他
リノベーション
形態
その他 家族構成
築年数 35年 面積 169.50㎡
施工期間 4ヶ月

備考

■施工面積:1階/91.5平米、2階/78平米、合計169.5平米■施工期間:1期工事(準躯体インフラ整備)2019年2月1日〜3月31日(2ヶ月)、2期工事(内装工事)2019年6月1日〜8月6日(2ヶ月)、合計4ヶ月

間取り

BEFORE 事務所

AFTER 長屋

お問い合わせ先

株式会社アートアンドクラフト

〒550-0003 大阪府大阪市西区京町堀1-13-24-1F

TEL:06-6443-1350

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